和歌山県内では、この週末に、各地の紅葉の名所が見ごろを迎え、きのう(25日)、きょう(26日)の土曜・日曜ともに、多くの見物客でにぎわいました。
和歌山市の和歌山城では、紅葉渓(もみじだに)庭園のモミジが日に日に赤みを増し、秋の深まりを告げています。深紅から赤、橙へのグラデーションや、堀に突き出した釣殿(つりどの)の鳶魚閣(えんぎょかく)、また、それらが映る水面などが美しく、多くの見物客が訪れ、うっとりとした表情で眺めたり、写真を撮るなどしています。
好天に恵まれた土曜日のきのうや午前中を中心に薄日がさした日曜日のきょうは、公園内を散策する人が多く、紅葉渓庭園のほか、赤く色づいたハゼやサクラ、まぶしいほどに黄色く染まったイチョウなどを見て回っていました。
きのうは「かくばん祭り」でにぎわった岩出市の根来寺(ねごろじ)でも紅葉谷(もみじだに)を中心に境内のモミジが赤く色づき、見物客の人気を集めていました。
九度山町では、道の駅「柿の郷くどやま」にある大きなフウの木が鮮やかな赤色に染まり、立ち寄る人たちの注目を集めています。3株が並んで立つフウの中央の株が真っ赤に色づき、他は、緑色から黄色、そして赤色へと徐々に葉が色を変えつつある状態で、その対比も美しく、ひときわ目立っています。
かつらぎ町三谷(みたに)の世界遺産、高野参詣道三谷坂(こうやさんけいみち・みたにざか)に位置する丹生酒殿神社(にうさかどのじんじゃ)では、樹齢300年以上、高さ25メートルといわれる大(おお)イチョウが黄色く色づき、周囲の緑の山々の中で、存在感を増し、境内を訪れては、見上げ、写真を撮る人の姿が後を絶ちません。この大イチョウは、日没から午後10時までライトアップも行われていて、夜間も遠方から、ここだけ黄色く浮かび上がり、秋の深まりを告げています。