去年12月田辺市で、生後6か月の男の子が母親に首を絞められて死亡した事件で、和歌山地方検察庁は、殺人未遂容疑で送検された22歳の母親を精神鑑定した結果、刑事責任能力を問えないことがわかったとして、きょう(8日)付で不起訴処分にしたと発表しました。
この事件は、去年12月5日の午後、22歳の母親が自宅で生後6か月の長男の首に電気コードを巻き付けて殺害しようとしたとして、田辺警察署に殺人未遂の疑いで逮捕されましたが、長男が2日後に死亡したため検察庁が殺人容疑に切り替えて捜査していました。
その後母親は、事件の2日前に、子育ての不安を田辺市役所の窓口に相談して医療機関を受診するよう勧められていたことがわかったとして、検察庁がおよそ1カ月半の精神鑑定をしたところ、母親は事件当時心神喪失状態であり、刑事責任能力が問えないと判断しました。
これを受けて和歌山地方裁判所はきょう、母親に医療観察法に基づく鑑定入院命令を出しました。