和歌山県立医科大学と大阪府立大学は、医療機器や農産物加工などの研究開発に関して産学官で連携することになり、きょう(4日)午後、双方の理事長が連携協定書に調印しました。
この協定は、去年(2015年)大阪府立大学側が、医療機器の開発や農産物加工などでの連携を県立医大側に働きかけたことがきっかけで締結に至ったもので、和歌山県や大阪府を交えた産学官で取り組むことになりました。
大阪府立大学は、これまでに全国の様々な大学と連携協定を結んでいますが、医学部を持つ大学とは県立医大が初めてで、県立医大も産学官の連携協定を結ぶのは初めてです。
午後2時半から、県立医大で行われた調印式で、県立医大の岡村吉隆(おかむら・よしたか)理事長と、大阪府立大の辻洋(つじ・ひろし)理事長が協定書にサインし、握手を交わしました。
県立医大の岡村理事長は「総合医療拠点としてあらゆる疾患を扱う上で、ビッグデータの処理に長けている府立大学の知識を地域医療の発展に役立てられたら」と話しています。
大阪府立大の辻理事長は「障害者・高齢者スポーツの分野や、大量の医療データの分析などで連携し、何か新しい研究が出来るのでは」と期待を示しました。
両校では今後、農学や工学、医学の知識を活かし、それぞれの地域の企業を交えた、リハビリテーション装置や高齢者の見守り装置などの開発のほか、農産物の加工や食の安全の研究などを行う方針です。