去年(2017年)9月、カヌーのスプリント選手権に出場した福島県協会所属の鈴木康大(すずき・やすひろ)選手32歳が、再来年(2020年)の東京オリンピックを目指すライバルで、愛媛県協会所属の25歳の選手の飲み物に禁止薬物の筋肉増強剤を混入し、ドーピング検査で陽性反応を検出させたとして、日本カヌー連盟から8年間の資格停止処分を受けた問題に関して、和歌山県カヌー協会の入澤和彦(いりさわ・かずひこ)会長は「これまでに日本連盟や選手から妨害を受けたという情報は入っていない」と話し、和歌山県協会所属の選手で鈴木選手の妨害を受けた人はいないという認識を示しました。
鈴木選手は、2015年11月にインドネシアで行われた、リオデジャネイロオリンピックの最終予選を兼ねたアジア選手権の男子カヤックペア1000メートルで、県教育センター学びの丘の宮田悠輔(みやた・ゆうすけ)選手と組んで出場しましたが、4位に終わり、オリンピックへの出場権を逃しています。
県カヌー協会の入澤会長は、和歌山放送の取材に対し「第三者による言及は避けたい。鈴木選手と直接の面識も無い」とした上で「これまでに日本連盟や選手の側から県の協会に、鈴木選手から妨害を受けたという情報や申告は入っていない」と話し、県の選手は妨害を受けていないとの認識を示しました。
また、県のスポーツ課は「報道されていること以外に把握しておらず、コメントできない」と話し、今後の推移を見守る方針です。