和歌山市に本社のある和菓子の老舗・総本家駿河屋(そうほんけ・するがや)の新しい工場に設けられる展示コーナーの制作に、和歌山大学の学生が参加することになり、和菓子の歴史や過去の文献を調べています。

きょうの企画会議のもよう(11月30日・和歌山大学図書館)
これは、和歌山大学「教養の森」センターの橋本唯子(はしもと・ゆいこ)准教授と学芸員の資格取得を目指す10人の学生が総本家駿河屋に呼びかけて実現したものです。
総本家駿河屋は、来年(2018年)2月、和歌山市小倉(おぐら)に竣工する予定の新しい工場に、室町時代から続く店の歴史や菓子の木型のほか、煉羊羹(ねりようかん)、本ノ字饅頭(ほんのじまんじゅう)の紹介パネルなどを展示し、橋本准教授のもとで学ぶ学生らのアイディアが反映されるということです。

学生らに説明する総本家駿河屋の河合総務部長(男性)
きょう午後、和歌山市栄谷(さかえだに)の和歌山大学の図書館で企画会議が開かれ、学生らが、過去の新聞データベースから駿河屋の広告や新聞記事などを拾い集めたり、同席した総本家駿河屋の河合正規(かわい・まさのり)総務部長に質問しながらアイディアを練っていました。

過去の新聞広告のデータベース
兵庫県高砂市(たかさごし)出身の女子学生は「ほとんど知らなかった和菓子の世界を学べて、とても面白いです。様々な世代に魅力を感じてもらえる展示を作りたい」と話していました。
総本家駿河屋の河合総務部長は「新工場開設前で、まさに渡りに船。若者と和菓子を結ぶきっかけになれば」と話し、今後の展開に期待を示しました。