日本一の「串柿の里」として知られるかつらぎ町で、串柿づくりが最盛期を迎えています。
農家の軒先には、串柿が玉すだれのように幾重にもつるされ、深まりゆく秋の山里をあかね色に染めました。
およそ400年の伝統を誇るかつらぎ町北部の四郷(しごう)地区は、現在もおよそ70軒の農家が串柿を生産していて、10月下旬に収穫して家族総出で皮をむいた小ぶりな柿を長さおよそ50センチの竹串に10個ずつ通して、日当たりの良い場所につるして乾燥させます。
串柿は、鏡餅やダイダイと一緒に飾られる正月の縁起物で、10個の串柿には、「いつもニコニコ(2個2個)仲むつ(6個)まじく」という家族の和と幸せを願う思いが込められています。
かつらぎ町四郷地区の串柿は、50本ずつ箱詰めされ、12月中旬におよそ1万5千箱が京阪神を中心に、各地の市場へ出荷される見込みです。