今月(11日)11日の「介護の日」を前に、きょう(7日)介護のあり方を考えるフォーラム「みんなで考えよう、介護のこと」が和歌山市の和歌山ビッグ愛で開かれました。
これは県・老人福祉施設協議会が毎年介護の日にあわせて開いているイベントで、福祉施設の職員や一般の参加者らおよそ170人が参加しました。
フォーラムでははじめに、介護福祉用品メーカーに7社による体験会が開かれ、参加者が大人用の紙オムツやユニバーサルデザインのスプーンなどの介護用品について説明を聞いたり、ペースト状になったカレー味やビーフシチュー味などの介護食を試食しました。
そして講演会では、精神科医で国際医療福祉大学大学院の和田秀樹(わだ・ひでき)教授が「共倒れにならず、支え合う介護」と題して講演し、介護と家族のあり方について「施設を利用することは親を捨てることではない。日本人は介護をプロに頼むことが下手で、施設に対する誤解が多い」と指摘し「介護の負担が軽くなって家族が笑顔になることは共倒れや家族間のトラブルを防ぐとともに介護を受ける側にとっても幸せなこと。素直にプロに頼むことは恥ずかしいことではないので施設を利用して自分の人生も大切にしてほしい」と呼びかけました。
県・福祉保健部によりますと、ことし(2016年)1月現在、和歌山県の65歳以上の人口は総人口の30%にあたるおよそ30万人で、このうち、5人に1人が支援や介護が必要と認定されています。