和歌山・三重・奈良の3つの県にまたがる世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に、黒河道(くろこみち)や闘鶏神社など、和歌山県内の22の地点がきょう(10/24)、追加登録されました。
これは、日本時間の午後5時15分からフランスのパリで開かれたユネスコの世界遺産臨時委員会で決まったものです。
今回追加登録が決まったのは、県内11の市と町にあるあわせて22か所で、このうち熊野参詣道の中辺路(なかへち)は、田辺市中辺路町の「潮見峠越(しおみとうげごえ)」や、上富田町の「稲葉根王子跡(おなばねおうじあと)」、那智勝浦町の「かけぬけ道」などの9か所です。
また、大辺路(おおへち)は、田辺市の「闘鶏神社(とうけいじんじゃ)」や、白浜町の「富田坂(とんだざか)」、串本町の「飛渡谷道(とびやたにみち)」などの9か所、高野参詣道では、橋本市から高野町にかけての「黒河道(くろこみち)」や高野町の「女人道(にょにんみち)」など4か所です。
今回の登録で、参詣道の長さは、40キロあまり長くなっておよそ350キロとなりました。
また、これまで世界遺産に登録されていたのは、県内の8つの自治体でしたが、追加登録で、新たに橋本市、上富田町、串本町の3つの自治体が増え、世界遺産を保有する自治体は、11の市と町に増えました。
日本政府は、「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産について、近年の調査で見つかった山中の区間や保全体制が整った神社の敷地などを追加するため、ことし1月、ユネスコに申請し、当初、ことし7月にトルコで開かれた世界遺産委員会で追加登録される見通しでしたが、クーデター未遂の影響で会期が短縮され、決定は、今回の臨時委員会に持ち越されていました。