総額30億円あまりの一般会計補正予算案などを審議する9月定例和歌山市議会はきょう(29日)、最終日を迎え、総務委員会で否決された、県立医科大学・薬学部設置への土地の無償貸与を認める条例案を含む16の議案すべてを原案どおり可決し、閉会しました。
2021年度の設置を目指している県立医大薬学部に、伏虎中学校跡地を最大7000平方メートルまで無償貸与する条例案は、内容に問題があるなどとして、今月(9月)23日の総務委員会で否決されましたが、採決の結果、賛成多数で原案どおり可決されました。
また、ことし(2016年)6月に設置された、伏虎中学校跡地の活用に関する特別委員会を終了することも決めました。
条例案が可決されたことについて、市議会閉会後、取材に応じた尾花市長は「思った以上に多くの賛成を得られてたいへん嬉しく、今後、行政を進めるための大きな自信になった。これで薬学部の開設が可能になり、5年以内に和歌山市の顔が大きく変わると思う」と話しました。
また、和歌山県の幸前裕之(こうぜん・ひろゆき)福祉保健部長は「薬学部設置計画を前進させるための条件が整ったものと考え、引き続き、平成33年4月の開設に向けて準備を進めていく」とコメントしています。
このほか、きょう可決された補正予算案には、大学などを卒業した後に和歌山市内に就職するなどした人の奨学金の返済を助成する事業と、介護サービス事業者が介護ロボットを導入する際の助成事業に、それぞれおよそ4000万円、跡地利用に関しては、来年度の債務負担行為として市立伏虎中学校の校舎を解体するための費用およそ4億7000万円あまりなどが含まれています。