大阪税関和歌山税関支署管内の去年(2015年)1年間の貿易概況が、きょう(25日)発表され、2009年以来、6年ぶりに輸出価格が輸入価格を上回る輸出超過となりました。和歌山管内で輸出超過となったのは、1979年の統計開始以来2度目で、和歌山税関支署は「原油価格の下落や、円安傾向、中国や新興国の経済の低迷が要因」と話しています。
和歌山税関支署と下津(しもつ)と新宮(しんぐう)の出張所を合わせた去年1年間の貿易価格は、輸出が前の年より26・8%減少し4479億円、輸入も41・9%減って3714億円となり、1979年の統計開始後、リーマンショックが影響した2009年以来、6年ぶり2度目の輸出超過となりました。
とくに、石油製品や有機化合物で輸入価格の減少が目立っているほか、鉄鉱石の輸入も近年減少傾向にあり、和歌山税関支署は「製鉄会社が、大型船が入港可能な千葉県の港などで一括して輸入し、各地へ供給する体制にシフトしたからでは」と話しています。
一方、輸出も、鉄鋼製品の主な輸出先の台湾などアジア地域で2年連続で減少したほか、アラブ首長国連邦などの中東地域への輸出も4年ぶりに減少に転じるなど、輸出価格は、おととし(2014年)より1600億円あまり下がりました。