新宮市出身の作家、佐藤春夫(さとう・はるお)の業績をしのぶ「御供茶(おくちゃ)式」が命日のきょう(6日)、新宮市で行われました。
佐藤春夫記念館によりますと、佐藤は茶を好み、帰郷の際には知人らと茶会を催したということです。
新宮市内の文化複合施設「丹鶴(たんかく)ホール」で行われ式では、詩人でもあった佐藤が詩を朗読する肉声の録音が流れ、地元の茶道愛好家らが遺影に茶を供えました。
佐藤が死去した後、東京都文京区の住居は新宮市に移築され、記念館として利用されていましたが、老朽化による移転工事のため休館中で、来年度中にリニューアルオープンする予定です。
辻本雄一(つじもと・ゆういち)館長は「1964年の東京オリンピックで大会賛歌を依頼されるほど国民的詩人として人気がありました。命日は業績を振り返るいい機会です」と話していました。