和歌山市消防局によりますと、去年(2015年)1年間に、浴室や脱衣場、洗面所など、室内でも気温が低くなりがちな場所で倒れて救急車で搬送された人は、12月と1月に増えていることがわかりました。
和歌山市消防局・警防課の調べによりますと、去年、浴室や脱衣場、洗面所で具合が悪くなり救急車で搬送された人の数は、2月から11月は10人前後でしたが、1月は26人、12月は25人と高くなっています。
また、ことし(2016年)に入ってからきょう(25日)までに、同じく浴室や脱衣場などで倒れて救急搬送された人は、既に20人を数え、このうち65歳以上の高齢者は19人にのぼって1人が死亡しています。
症状別では、意識を失った人が8人、心筋梗塞や心不全が5人、強いストレスや痛みなどによる動悸や血圧の低下が3人などとなっています。
和歌山市消防局・警防課では「1年で最も寒くなる12月や1月は、気温の急変で心臓や脳へ負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中などを発症する、ヒートショックが増える傾向にある」と話していて「夏場、自宅にエアコンがあっても使用せず、熱中症になってしまう場合と同じように、浴室暖房やヒーターなどの設備があっても使用せず、ヒートショックに襲われることも考えられる。特に高齢者は皮膚の感覚が弱まるので、家族や介護者は注意が必要だ」と呼びかけています。