和歌山県立医科大学附属病院は、きょう(17日)、来年(2016年)1月から遺伝性の疾患などを総合的に検査する「遺伝外来」を開設すると発表しました。
県立医科大学附属病院では、およそ30年前から小児科外来で新生児の血液検査などで遺伝子検査をしてきましたが、遺伝子検査の技術が進歩したことから、小児科とそれ以外の診療科目などでも遺伝性疾患の検査を行い、患者には倫理面も含めたカウンセリングを行うなどして、総合的に対処できる遺伝外来を新設することにしました。
来年1月から行う検査は、染色体疾患の出生前診断と遺伝性の乳がん卵巣がんの検査で、染色体疾患の出生前診断は母体の血液を採取して遺伝子を検査するか、羊水を検査します。また遺伝性の乳がん卵巣がんの検査も血液を採取して遺伝子を検査します。
県立医大病院では、今後、さらに耳鼻咽頭科などにも検査の範囲を広げいていく方針です。
県立医大病院によりますと、遺伝外来を受診するためには診療所や病院からの予約が必要で、個人の予約はできません。
血液を採取して遺伝を検査する方法で、染色体疾患の出生前診断と遺伝性の乳がんと卵巣がんの検査を行うのは、県内で初めてということです。また、この検査で保険は適用されません。