江戸時代に、津波から村人を救うために、稲わらに火をつけて高台に誘導した出来事にちなんだ祭りが昨夜(19日)、広川町で行われ、たいまつを手にした町民らが、およそ2キロの道を練り歩きました。
これは「稲むらの火祭り」で、江戸時代に安政南海(あんせいなんかい)地震が起きた際に津波から村人を救おうと、稲わらに火をつけて高台に導いた実業家、浜口梧陵(はまぐち・ごりょう)の功績にちなんだものです。
火祭りは、町民の防災意識を高めようと、2003年から開催され、昨夜は、梧陵の子孫、浜口道雄(はまぐち・みちお)さん76歳も参加しました。浜口さんは、たいまつを手にして、町民らおよそ540人とともに、高台にある町内の広八幡(ひろはちまん)神社に向かい、積み上げた稲わらに火をつけました。
浜口さんは、「防災意識を盛り上げるため、こういう祭りは必要だ。ちょっとした工夫や注意が大きな効果を出すことを知ってほしい」と話していました。