和歌山市の文化・芸術の発展に功績のある個人や団体に贈られる、今年度(2018年度)の「和歌山市文化表彰」の表彰式がきょう(15日)、和歌山市の「和歌の浦アートキューブ」で開かれました。
37回目を迎えた「和歌山市文化表彰」では、文化賞に1人、文化功労賞に2人、そして文化奨励賞に1人と1団体が選ばれました。
「文化賞」を受賞した声楽家の斉藤言子(さいとう・ことこ)さん64歳は、国際コンクールでの受賞やオペラ公演での主演を重ね、現在は、神戸女学院大学学長や、「イタリア・ペルージャ音楽祭」特別講師を務めながら、和歌山市の中学生を指導するなど、後進の育成にも取り組んでいます。
「文化功労賞」には、「県美術展覧会」などの審査員を長年務め、「ねんりんピック紀の国わかやま2019」の美術展運営委員に着任した書家の小澤清湖(おざわ・せいこ)さん72歳と、50年以上にわたり和歌山市を拠点に音楽活動を続け、「和歌山市民オペラ協会」をけん引する声楽家で演出家の多田佳世子(ただ・かよこ)さん79歳が選ばれました。
また、「文化奨励賞」には、国際的なコンクールで入賞を重ね、演奏活動にも積極的なピアニストの中谷政文(なかたに・まさふみ)さん35歳と、和歌山城や紀三井寺といった、市内の観光名所や遺構を案内し歴史文化を語り伝えている「和歌山語り部クラブ」が選ばれました。
きょう午前10時から行われた表彰式で、受賞者に表彰状と徽章(きしょう)が贈られ、尾花正啓(おばな・まさひろ)市長が「深い識見と豊かな経験をもとに、一層のご活躍を期待します」と挨拶したのに対し、受賞者を代表して挨拶した斉藤さんは「神様から与えられた少し特殊な才能を、皆さまの役に立てられるよう精進し、後進の指導にもあたっていきたい」と述べました。