「紀の国わかやま国体」までの完成を目指して建設が進められていた、新宮市熊野川町の国道169号「奥瀞道路(おくどろどうろ)」の玉置口(たまきぐち)・九重(くじゅう)間5・2キロが、きょう(13日)午後2時に開通し全線が開通しました。これに先だって、きょう午前、新宮市熊野川町で地元の関係者や国会議員らが出席して開通式典が開かれ、万歳三唱や通り初めが行われました。
奥瀞道路のⅡ期(にき)工事最後の区間となった玉置口・九重間は、これまで道幅が非常に狭いうえにカーブも多く、緊急車両の通行に支障が出たり、雨による土砂災害で長い期間通行止めになるなどしていましたが、トンネルや直線に近いバイパス道路が整備されたことで、北山村方面の安全確保に役立つものと期待されています。
北山村の奥田貢(おくだ・みつぐ)村長は「胸がいっぱいだ。まだ未完成の部分はあるが、60年以上にわたる要望活動が実を結んだ。観光や経済振興の地方創生の道だけでなく、村民の命や安全を守る命の道の両側面を持った道路だと思う」と喜びを語りました。
また、来賓として出席した衆議院・和歌山3区選出で自民党総務会長の二階俊博(にかい・としひろ)代議士は、「これでようやくスタートラインだ。今後、飛び地振興法をつくるため議員連盟を作って、国に強く働きかけたい」と挨拶しました。
久しぶりの晴天となったこの日、式典には沿線の住民も訪れ、振る舞われた北山村特産の柑橘類・じゃばらジュースで乾杯をして、新しい道路の開通を喜んでいました。