和歌山県警察本部はきょう(21日)ゆうパックなどの荷物に貼り付けることで送付型の特殊詐欺への注意を促すシールを県内すべての郵便局に贈りました。
これは、県内の特殊詐欺被害のうち、ゆうパックなどを利用した送付型の被害額が特に大きいことを受けて県警が作成したもので、県内に317局あるすべての郵便局にあわせておよそ14万枚が贈られました。
シールには、不審な電話を受けていないことや荷物には現金が入っていないことを確認する文言が書かれていて、郵便局の窓口の職員が確認の声かけをしながら引き受けた荷物にシールを貼ることで被害を未然に防ぐのが狙いです。
きょう午前11時から、和歌山中央郵便局の局長室で行われた贈呈式で、県警生活安全部の筧一郎(かけい・いちろう)部長から和歌山中央郵便局の奥村嘉教(おくむら・よしのり)局長と和歌山島郵便局の塚本恵照(つかもと・しげみつ)局長にシールが手渡されました。
筧部長は「最後の砦である郵便局の窓口でシールを貼ってもらい少しでも被害に遭わないよう指導してもらいたい」と期待を込め、奥村局長は「高齢者の大切な預貯金を守るためシールによって窓口での啓発を強化していきたい」と話していました。
県警・生活安全企画課によりますと、ことしは先月(10月)末までに55件の特殊詐欺を検知し、架空請求やオレオレ詐欺などでおよそ1億6300万円の被害が報告されていて、このうち送付型の被害件数は11件と2割程度ながら、被害額は全体の6割を占めるおよそ1億円にのぼっています。