和歌山ロータリークラブはきょう(9日)かつて紀州徳川家に保存されていた巻き物「騎馬野馬図(きばやばず)」を和歌山市に贈りました。
これは、徳川吉宗が8代将軍に就任してことし(2016年)で300年となるのにあわせて、設立80周年を迎えた和歌山ロータリークラブが個人から譲り受けた巻き物を寄贈したものです。
巻き物は縦40センチ、横1メートル84センチで、袴姿で茶色い馬に跨る吉宗を描いた「騎馬図」と、吉宗が墨で馬を描いたとされる「野馬図(やばず)」の2つの絵が並んで貼られています。また、巻き物を入れる木箱には紀州徳川家の蔵(くら)に収められていたことを示すラベルが貼られています。
きょう午後3時に和歌山ロータリークラブの会員8人が市長室を訪れ兼田守(かねだ・まもる)会長から尾花正啓市長に目録と巻き物が手渡されました。市立博物館の額田雅裕(ぬかた・まさひろ)館長が手袋をつけて慎重に巻き物を広げると、尾花市長は熱心に見入りながら「吉宗自らが関わったものが少ない中、貴重な資料をいただきありがたい」とお礼を述べました。
「騎馬野馬図」はあす(10日)からことしの12月末まで和歌山市湊本町(みなとほんまち)の市立博物館に展示されます。