アマチュア無線の電波をキャッチして、方向を探索するオリエンテーリング競技の高校生の全国大会で、県立紀北工業高校が、144MHz帯で団体優勝を果たしました。この種目で西日本の高校が団体優勝するのは、初めての快挙です。
この大会は、全国高校アマチュア無線連盟の主催で、今月(7月)23日から25日まで、新潟県阿賀野市(あがのし)で開かれ、地方大会を勝ち抜いた紀北工業高校をはじめとする全国20校・97人が参加して、3・5MHz帯と144MHz帯の2つの周波数でそれぞれ競技が行われました。
競技は、1チーム3人の選手が受信機やアンテナを持って歩き回り、山林に設置された5つの無線送信機から発射される電波を受信して、コンパスと地図を頼りに、制限時間内でいかに早く、かつ多くの送信機を探し出せるかを競うものです。道のりおよそ10キロにも及ぶ山林を歩くため、体力や地図を読み取る能力、それに電波の性質の知識が求められます。
優勝した紀北工業高校電気科3年の木本和希(きもと・かずき)さんと機械科3年の西谷裕太(にしたに・ゆうた)さん、それに機械科3年の楠根雅貴(くすね・まさき)さんの3人は、橋本市内やかつらぎ町内の山林での練習や、学校周辺のおよそ12キロに及ぶランニングなど、大会に向けて打ち込んだトレーニングが報われ、西日本初の団体優勝の栄冠をつかみました。
紀北工業高校では「本校の特色を活かした創意工夫をこらした練習が、素晴らしい成績につながった」と話しています。