和歌山県内のバス事業者35社が加盟する和歌山県バス協会と和歌山県警察本部は、きょう(27日)日高川町で、バスジャックを想定した訓練を行いました。
バス事業者が、乗客の安全を守るための初動体制や警察との連携を確認するため初めて行いました。
訓練には、御坊南海バスなど協会加盟15社の運転手や乗務員らおよそ40人と、県警捜査一課や機動隊、機動捜査隊、御坊警察署員らおよそ30人が参加しました。
社員旅行の観光バスを、刃物を持った男が乗っ取ったという想定で訓練が行われ、日高川町佐(わさ)のゲートボール場駐車場で、犯人と運転手、乗客を乗せた観光バスを警察隊が待ち構え、刃物を持った犯人を説得するなか、車外に出た一瞬を狙って機動隊員が犯人を取り押さえました。
刃物を突きつけられながら運転した、御坊南海バス運転士の川崎幸二(かわさき・こうじ)さん51歳は「いざこのような事態に遭遇したら、ちゃんと行動出来るか自信が無かったので、きょうの訓練は有意義だった」と話していました。現場を指揮した県・警察本部捜査一課の松葉友幸(まつば・ともゆき)課長補佐42歳は「訓練を通じて乗客の心理などが実際にわかったと思うので、加盟各社の安全教育に活かして欲しい」と話していました。
また訓練を主催した県・バス協会の森下清司(もりした・せいじ)専務理事57歳は「日本バス協会のバスジャック想定マニュアルに沿って、実際に訓練できたことは意義深かった。今後も警察の協力を得ながら訓練が行えたら」と話していました。