和歌山市出身のヴァイオリニストでこの春、東京藝術大学学長に就任した澤和樹(さわ・かずき)さんがきょう(26日)和歌山県立図書館の音楽監督に三度(みたび)委嘱されました。
音楽監督は、県立図書館に併設しているメディアアートホールを音楽と文化の拠点として活性化するため専門家からソフト面でのアドバイスをもらおうと県立図書館が設置したもので、澤学長は2年前に初代音楽監督に就任し、ことし(2016年)で3期目となります。
きょう午前9時半から県庁南別館の教育長室で行われた交付式で、宮下和己(みやした・かつみ)教育長が澤学長に委嘱状を手渡しました。
澤学長は「ホールにはもっとふくよかな響きを追求していきたい。温かい人間性は音楽の力でさらに高められると思うので今までクラシック音楽に縁がなかった人にも興味を持ってもらえるように取り組みたい」と話していました。
これに対し宮下教育長は「先生がいるおかげで和歌山でホンモノに触れることができる。文化振興への気運を高め和歌山の大きな宝になると思う」と、5年後に和歌山県での開催が内定している高校総合文化祭にも触れながら期待を寄せました。
澤学長は今後も引き続き音響などの設備やクラシック演奏会の開催について助言していくことになり、「これまでは音楽のことだけだったが、学長として美術などの幅広い分野に関わる機会が増えたことも生かしていきたい」と意気込みを話していました。
きょう委嘱された音楽監督の任期は来年(2017年)3月末までとなっています。