和歌山市の鷺森(さぎのもり)幼稚園の園児たちが集めた、およそ3万6千個のドングリが、きょう(16日)苗木となって引き渡されました。
これは、公益財団法人・和歌山県緑化推進会がおよそ20年前から行っている「かしの木バンク」と呼ばれる取り組みで、子どもたちが拾い集めたドングリを県・緑化推進会が「貯金」として預かり、県の林業試験場で苗木に育てて返すものです。
貯金したドングリの数に応じて、クヌギやウバメガシ、コナラなどの苗木が戻ってくる仕組みで、今年度(2015年度)は、およそ350本の苗木が幼稚園や小学校、個人などおよそ100か所に贈られます。
きょう午前、和歌山市鷺森の鷺森幼稚園に、事務局を務める県・森林整備課の職員と県の森づくりマスコットの「キノピー」が訪れ、園児の代表と中岡順忍(なかおか・じゅんにん)園長に、ニシキリやマテバシイなどの苗木を贈呈しました。
鷺森幼稚園には、ニシキリとマテバシイ、ホルトの木の苗木あわせて16本が贈られ、園舎のとなりに造成している第二園庭に植えられる予定です。
中岡園長は「園児たちは家の近所や遠足などでおよそ3万6千個のドングリを集めてくれました。来年も是非続けたい」と話していました。
県・森林整備課の中島直樹(なかしま・なおき)主任は「取り組みを通じて環境保護や防災、県土づくりへの意識を子どもに高めてもらいたい」と話しています。