海南市(かいなんし)の伝統工芸品・漆器(しっき)の魅力を伝える作品展「飛躍する伝統漆芸展(しつげいてん)」が、きょう(15日)から、和歌山市宇須(うず)の「ギャラリー花畑(はなばた)」で開かれています。
これは、海南市と紀州漆器共同組合が毎年この時期に開いているもので、ことし(2016年)で7回目です。
今回は、県内の漆器工芸作家が手がけた汁椀(しるわん)や箸(はし)、茶道具の棗(なつめ)のほか、カフスやホールタイ、オブジェなどおよそ200点の漆器が展示されています。
紀州漆器伝統工芸士の林克彦(はやし・かつひこ)さんは、紀州ひのきで作った楕円形の弁当箱を出展し、紙やすりで整えながら漆を塗る丹念な作業を繰り返すことで、ひのきの美しい木目を引き立てています。
同じく紀州漆器伝統工芸士の谷岡公美子(たにおか・くみこ)さんは、蒔絵(まきえ)を施したペンダントやカフスなどシックな装飾品を出品しています。
このほか、塗師(ぬし)の角田景郷(すみだ・かげさと)さんの漆器は、杉の木を高温で焼くことでじっくりと漆を染みこませる「深潤塗(しんじゅんぬり)」の技法を用いた深みのある仕上がりです。
第7回「飛躍する伝統漆芸展(しつげいてん)」は、今月(3月)20日まで、和歌山市宇須のギャラリー花畑で開かれています。入場は無料で、一部の作品は展示即売も行われています。