「財務大臣になって財政改革を進めよう」と銘打った、近畿財務局・和歌山財務事務所による特別授業が、きょう(2日)和歌山市吹上(ふきあげ)の和歌山大学教育学部附属中学校で開かれ、まもなく高校へ進学する3年生140人がチャレンジしました。
この特別授業は、財務省近畿財務局が、まもなく義務教育を終える管内の中学生に、日本の財政状況や国税と社会活動の維持との関係、それに、財源を確保するための財政改革の必要性について知ってもらおうと、今年度(2015年度)からスタートさせたもので、和歌山県内で行われるのは和大附属中学校が初めてです。
きょうの特別授業では、和歌山財務事務所の杉林雅史(すぎばやし・まさふみ)所長が講師となり、国税が公共の福祉や社会インフラ整備の重要な財源となっていることを、クイズや啓発ビデオで説明したうえで「日本の受益負担は少子高齢化の進行で中福祉・低負担となっていることが課題です。今後、歳出の見極めを行うことなどで、中福祉・中負担の状態に移行する必要があります」と話しました。
続いて、タブレット端末を使ったシミュレーションゲームが行われ、この中で、生徒らが財務大臣となって、4年間で14兆円の赤字解消を目指す、国の予算編成作業に挑戦しました。生徒らは「福祉予算や道路整備の配分をなかなか減らせず、赤字が膨らんでしまう」と話し、効果的な予算編成に四苦八苦していました。