海南市はきょう(2/18)、過去最大となる総額250億円あまりの新年度・一般会計当初予算案を発表しました。

ホワイトボードに書き込んで説明する神出市長(2016年2月18日・海南市役所)
当初予算の規模が大きくなったのは、高台に移転する新しい庁舎や新たな認定こども園の施設の建設が、来年度から始まるためで、今年度より4・5%、14億円あまり増えています。
歳入面では、ふるさと納税で繰り入れられた寄付金が、1億5千万円以上にのぼったものの、景気の低迷で法人市民税が3割近く減るなど市税が2・8%減の67億円あまり、地方交付税も人口の減少で3%減って59億円あまりとなり、来年度に予定されている大型の建設事業費は、今年度の1・6倍にあたる50億円あまりの市債で賄います。
大型事業としては、海南市赤坂の高台に移転し、来年10月の利用開始を目指す新庁舎の建設に、来年度は18億円あまりが計上されているほか、海南市西部にある幼稚園と保育所あわせて4つの施設を1つに統合する、「仮称・西部こども園」を建設するための予算として今年度の繰り越し分を含めて9億円近くが計上されています。
また、海南市総合戦略の柱にもなっている人口減少対策として、市立幼稚園で今年度から夏休みに実施していた預かり保育を、冬と春の休み中にも実施するほか、小中学生の医療費を、入院だけでなく、通院も無料にし、すでに中学校に導入している空調設備を小学校にも整備します。
また、市役所が移転したあとの利用方法について、海南市は、図書館や子育て支援の機能を持ち、公園を備えた市民交流型の施設を、2019年度中の完成を目指して建設する予定で、来年度に、事業提案を募集して選定し、基本計画を策定します。
海南市の神出政己(じんで・まさみ)市長は、「今年は、2005年の合併後に作った第一次総合計画の最終年にあたるので、厳しい財政状況をやりくりして、過去最大の当初予算規模とし、いまやれる限りの手を打った。人口減少に歯止めをかけたい」と話しました。
この海南市の新年度当初予算案は、今月25日に始まる海南市の2月定例議会に提案されます。