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真国の御田の舞 りらから地域へ返す第一歩(写真付)

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紀美野町の真国宮(まくにみや)に残る「真国(まくに)御田(おんた)の舞(まい)」が、高校生の手で復活して7年目となる今年、あさって今月14日の奉納で、復活後、初めて地元の人が加わることになり、きのう(2/11)、地元の人を交えた初めてのリハーサルが行われました。

牛の役で地元の人が加わった通し稽古の様子(2016年2月11日 りらで)

牛の役で地元の人が加わった通し稽古の様子(2016年2月11日 りらで)

紀美野町の「真国御田の舞」は、紀美野町真国宮で600年の歴史を持つ伝統行事でしたが、戦後すぐにとだえ、その後、地元の小学校で子どもたちが担い手となり復活したものの、この小学校も廃校となり、完全にとだえていました。

こうした中、小学校の跡地に開校した「りら創造芸術高等専修学校」に、「地域から舞を復活させて欲しい」との依頼があり、寮生活の中でお風呂を使わせてもらうなど、地元の人にお世話になった学校の1期生が、地域に御礼をしたいと、当時、かろうじて残っていた体験者から舞を習って2010年に復活させ、その後も、後輩たちが受け継いできました。

毎年、奉納される舞は、今年で7回目となります。

先輩から引き継いだ生徒たちは、舞をただ残すだけではなく、「地域へ返していきたい」という思いを募らせ、近隣住民と話し合った結果、今年から、「真国御田の舞」の出演者の中に地域の人が加わることになりました。

今年は、岩本介伸(いわもと・よしのぶ)さん65歳が、主人公の農夫にひかれて歩く牛の役を務めることになり、きのう(2/11)、最初で最後の全体を通したリハーサルが行われました。

稽古に参加する岩本さん(右端)

稽古に参加する岩本さん(右端)

通し稽古に参加した岩本さんは、「参加する予定だった住民に不幸ごとがあり、急遽、参加することになりました。子どもたちに教えてもらった通りに動くのは難しいですが、舞を地域へ返そうというのは、その通りだと思うので、少しでも力になれれば」と話しています。

牛の着ぐるみを身につける岩本さん

牛の着ぐるみを身につける岩本さん

農夫として主役を務めるりら創造芸術高等専修学校2年の長谷飛汰(はせ・ひゅうた)さんと木村直樹(きむら・なおき)さんは、「昔の言葉が多く、セリフを覚えるのが大変でしたが、舞を引き継いでいく一員となれて光栄です。是非、僕たちの舞う御田の舞を地域の人たちに見てもらいたい」と意気込みを語りました。

また「真国御田の舞」の地域への返還を目指している、りら創造芸術高等専修学校3年の小野田円香(おのだ・まどか)さんは、「地域の人が加わってくれて、舞の雰囲気が変わりました。この調子で本番を迎えたい」と話しています。

「真国御田の舞」は、あさって14日の午前11時から学校の近くにある真国丹生(まくに・にゅう)神社で披露されます。


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