和歌山県が民間と連携して森林保全を行う「企業の森」事業に、大阪府の桃山学院大学が参加することになり、きょう(21日)県庁で協定の調印式が行われました。「企業の森」事業に大学が参加するのは初めてです。
桃山学院大学は、日高川町愛川(あたいがわ)の民有林0・5ヘクタールを仮称・桃山学院大学の森として、地元の美山村(みやまむら)森林組合に管理を委託しながら、来年(2016年)4月から10年間、植栽や下草刈りなどを行います。
午前10時半から行われた調印式で、仁坂吉伸知事と、桃山学院大学の前田徹生(まえだ・てつお)学長、日高川町の市木久雄(いちき・ひさお)町長の3人が、それぞれ協定書に調印しました。
調印後あいさつした仁坂知事は「企業の森への大学の参画は今まで気づかなかったが、大変有り難い。職員や学生、教授の皆さんが自然に触れ、地元と交流することでリフレッシュ出来ればいいと思う」とお礼を述べました。
前田学長は、旧制和歌山中学出身で東北大学名誉教授だった、行政法学者の故・柳瀬良幹(やなせ・よしもと)さんとの思い出を振り返りながら「私が学問の道を志す指針となった柳瀬先生の故郷で再びお会いできたようで大変嬉しいです。桃山学院大学は地域連携を重要視しています。日本の地域再生は世界にも通用する普遍的な課題で、知力を持った大学がともに取り組むことで、大いなる社会貢献が出来ると考えています」と意気込みを示しました。
今回の締結で「企業の森」事業への参加は68団体、71か所となります。