障害者の福祉について理解を深めるとともに、障害者の社会参加などを後押ししようという「障害者週間」がきょう(12/3)から始まったのにあわせて、和歌山市のJR和歌山駅と南海和歌山市駅の前で街頭啓発活動が行われました。
これは、12月3日の国連「国際障害者デー」からスタートする12月9日までの障害者週間にあわせて、毎年、和歌山市や市の社会福祉協議会、それに市内の障害者団体が行っているもので、今年で12回目でした。
きょう午前8時前から行われた街頭啓発では、2つの駅であわせて45人が出て障害者の絵が表紙に印刷されたメモ帳あわせておよそ2100個を駅の利用客らに配りました。
このうち、JR和歌山駅前での啓発に参加した、和歌山市身体障害者連盟の畠中常男(はたけなか・つねお)会長は、「私は視覚障害があるので、手帳を渡すことはできませんが、この啓発活動には、10年ほど参加しています。障害者にとって最も大切なのは、機会の平等。障害があるためにスタートラインにも立てないのがつらい。障害者が独立した社会人として活躍できる人生を送れるようにしたい」と話しました。
また和歌山市障害者支援課の西岡貞晶(にしおか・さだあき)課長は「障害者が、それぞれ違う個性を持っていることを理解してもらい、差別の解消につなげていきたい」と話していました。
和歌山市では、2016年の障害者差別解消推進法の施行に伴い、条例を制定するなどして障害者への理解を深める取り組みを進めています。
また、障害者週間にあわせて、和歌山市役所の1階ロビーでは、障害者福祉施設の利用者が作ったパンや弁当、雑貨などを販売する催しが、きのうから今月(12月)6日まで行われています。