明治時代に外国との平等条約の締結に道を開いた和歌山市出身の外務大臣、陸奥宗光(むつ・むねみつ)の出前授業が、このほど(11/23)、和歌山市立川永(かわなが)小学校で行われ、子どもたちとともに、保護者も先人の業績を学びました。
これは、毎年、11月23日の「勤労感謝の日」に土曜参観を行っている川永小学校が、陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会に依頼したもので、和歌山市内の24校で行われる出前授業の一環として行われました。
川永小学校での出前授業は、6年生の2クラスを対象に行われ、あわせて60人余りの児童と、およそ20人の保護者が、元雄湊小学校校長で、実行委員会副会長の福田光男(ふくだ・みつお)さんから陸奥宗光の話を聞きました。
福田さんの話は、幕末にロシアの黒船が加太沖にやって来たことから始まり、紀州に勝海舟と坂本龍馬が黒船に対抗するお台場を作るため調査に訪れたことや当時の紀州藩の様子、紀州藩の仕打ちを恨んでいた陸奥宗光が、のちに明治政府の手本となる改革を行い、和歌山藩を救ったエピソードに及び、児童だけでなく、参観に訪れた保護者も聞き入っていました。
ところで、和歌山県立近代美術館では、現在、「外交史料と近代日本のあゆみ」展が開催されていて、講師を務めた福田さんは、「展示会では、陸奥宗光が締結した条約の調印書や批准書など、実物の貴重な資料が展示されているので、是非、この機会に見てほしい」と呼びかけていました。この展示会は、来月(12月)15日まで開かれています。