二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつ「立冬(りっとう)」のきょう(8日)和歌山城の松の木の幹にむしろを巻き付ける恒例の「こも巻き」が行われました。
虫は冬前になると、木の枝から下りて地中で冬越しする習性があり、幹に巻き付けたむしろに付着した害虫を、薬剤を散布せずに退治する駆除法のこも巻きは江戸時代から行われていて、晩秋の風物誌となっています。
こも巻きは、きょう午前9時から和歌山城と周辺の堀端などで行われ、作業員が地面からおよそ1メートルの高さの松の幹にワラで編んだむしろを縄紐でくくり付け、きょう一日で、クロマツなどおよそ270本に巻き付けました。
和歌山城整備企画課・史跡整備班の内田信行(うちだ・のぶゆき)班長は「通行人に冬の訪れを感じてもらえます。外国人観光客も多いなかで、日本の文化も感じてもらえます」と話していました。
きょう巻いたこもは、来年(2020年)3月5日の啓蟄(けいちつ)に外して焼却されるということです。