和歌山市と湯浅町にある別々の焼き鳥店で2件の食中毒が相次いで発生し、保健所は、それぞれの店を、きょう(11/5)から3日間の営業停止処分としました。
食中毒が発生したのは、和歌山市の「櫻(さくら)の都(みやこ)」と有田川町の「いろどり」で、いずれもカンピロバクターによる食中毒です。
和歌山市保健所によりますと、今月(11月)24日、和歌山市黒田の「櫻(さくら)の都(みやこ)」で食事をした6人のうち、3人が、下痢や腹痛などの食中毒症状を訴え、医療機関を通じて保健所に連絡がありました。保健所は、共通する食事がほかになく、その後の検査で、3人のうち抗生物質を飲んでいなかった2人の便から食中毒菌のカンピロバクターが検出されたため、この店舗での食事を原因とする食中毒と断定しました。和歌山市で食中毒が発生したのは、今年になって初めてです。
一方、湯浅保健所によりますと、今月(11月)24日、有田川町野田の「いろどり」で食事をした11人のうち、3人が、下痢や腹痛などの食中毒症状を訴え、医療機関を通じて保健所に連絡がありました。保健所は、共通する食事がほかになく、その後の検査で、症状の出た3人の便から食中毒菌のカンピロバクターが検出されたため、この店舗での食事を原因とする食中毒と断定しました。和歌山県内で食中毒が発生したのは、今年になって5件目です。
湯浅町の店では、鶏ユッケなどの刺し盛りが出されていましたが、和歌山市の店では、生の鶏は提供されていなかったということです。
カンピロバクターは、ニワトリやウシ、ブタなどの腸管内に存在し、ほかの食中毒菌に比べて少量でも食中毒を起こすという特徴があり、生肉や加熱不足の肉を食べることで、食中毒を発生させる危険性が高くなるとされています。