今月(10月)12日に和歌山県に最も接近した台風19号による農林水産関連の被害額は、今月21日の時点で1億6500万円あまりにのぼっていることが、和歌山県の調べでわかりました。
県・農林水産総務課が今月21日の時点でまとめたところによりますと、農作物関連では、紀の川市や岩出市(いわでし)で柿やみかんなどの果物を中心に、御坊市(ごぼうし)や印南町(いなみちょう)ではナスや白菜など野菜を中心に強風で傷が付いたり枯れたりしたほか、白浜町(しらはまちょう)ではトルコギキョウの茎が折れました。
また印南町やみなべ町ではパイプハウスが壊れたほか、新宮市(しんぐうし)では青果市場の外壁が壊れるなど、被害額は848万円あまりとなっています。
水産関連では、串本町で養殖クロマグロ700尾がへい死したほか、太地町(たいじちょう)や串本町(くしもとちょう)など1市3町で漁港の施設のシャッターが壊れたほか、広川町(ひろがわちょう)と串本町では漁船あわせて4隻が転覆したり一部が壊れたりして、被害額は1億円あまりにのぼっています。
農地・農業施設関連では、橋本市で田んぼのあぜや水路が壊れ、被害額は600万円、林業関連では、印南町で、海沿いの松林の擁壁(ようへき)が60メートルにわたって倒れ、被害額は5千万円となっています。
これらをあわせた被害総額は1億6546万円あまりとなっていて、県ではこのほかにも被害があるものとみて、引き続き調査しています。