海外からの観光客の受け入れなどのインバウンド対策について考えるフォーラムがきのう(10/18)、和歌山市で開かれ、和歌山と京都の旅館経営者と学識経験者あわせて4人がパネリストとして登壇し、意見を交わしました。
この都市創造フォーラムは、地域ブランドを高める優れた取り組みを紹介しようと、京都商工会議所などでつくる京都ブランド推進連絡協議会が、全国各地で開いているもので、14回目となる今年は、和歌山市を会場に、京都と和歌山に共通するインバウンドの観光客増加についてパネルディスカッションが行われました。
この中で、1830年創業の京都市の旅館「綿善(わたぜん)旅館」の若おかみを務める小野雅世(おの・まさよ)さんは、「10数年前から外国人観光客の要望に応えて全室へのシャワールーム設置やコインランドリー導入などを行ってきましたが、東日本大震災による原発問題で外国人観光客は激減しました。こうしたこともあり、地域の人たちとの交流を大切にしています」と話し、毎年夏に行っている地元の人を対象にしたイベントを紹介しました。
また、和歌山大学観光学部長の尾久土正巳(おきゅうど・まさみ)さんは、「日常を離れて非日常を体験するのが観光で、和歌山も京都も一流の非日常体験ができる観光地。これを活かすためにも、量より質を重視した観光のあり方が必要だ」と強調しました。
パネルディスカッションでは、和歌山市和歌浦で旅館「萬波」と「観潮」を経営する坂口宗徳(さかぐち・むねのり)さんと、龍谷大学国際学部の講師、デブナール・ミロシュさんも登壇し、意見を交わしました。