中小企業経営者の高齢化が進む中、事業継承をテーマにしたセミナーがきょう(16日)、和歌山市で開かれました。
このセミナーは県と紀陽銀行、和歌山商工会議所が合同で開いているもので、今回が8回目です。
セミナーでは税理士法人の代表社員・山本和義(やまもと・かずよし)さんと東京に本社があるコンサルティング業・レコフの恩地祥光(おんじ・よしみつ)社長がそれぞれ講演しました。
山本さんは「自社株の相続」をテーマに話し、株を相続する際は遺言書を作成することや株式の評価額を引き下げること、持っている株式の数を減らすことなど、相続税の節税対策について話しました。
また、自身がダイエーの社員だった恩地さんは、ダイエーの経営者だった故・中内功(なかうち・いさお)さんが、長男を後継者指名していながら突然、後継指名から外したことで、社内に大混乱をきたしたと話し、「事業継承を始めたらブレずに後戻りしないことなどが必要だ」と述べました。
セミナーに参加していた和歌山市の68歳の建設業の男性は「利益も出ているので後継ぎが欲しいと思っているのですが、後継者候補の息子が違う業種で働いているので難しいです。M&Aで買収してもらうか社員の中で後継者を選ぶか悩みます」と話していました。