1854年の安政の大地震で、紀州広村、現在の広川町が津波に襲われた際、稲わらに火をつけて村人を高台に誘導したとされる偉人、濱口梧陵(はまぐち・ごりょう)を学ぶ地元の小学生対象の講座が、今年度も開かれることになり、6月29日、その開講式が行われました。

開講式の様子(2019年6月29日・広川町民会館で)
この取り組みは、濱口梧陵が来年、2020年に生誕200年を迎えるのを記念して、次の世代を担う子どもたちに梧陵の功績を伝えていこうと、広川町教育委員会が、町内の小学5年と6年の児童を対象に、3年間の事業として去年から開いているもので、広川町語り部サークルのメンバーが、子どもたちの指導にあたっています。
29日の午前9時から広川町の町民会館で開かれた開講式では、主催する町教育委員会の松林章(まつばやし・あきら)教育長が挨拶し、「君たちは、広川町のことを知り、町の良さをしっかり伝えられる、リーダーとなってもらえる人だと思うので、頑張ってください」と呼びかけました。

挨拶する松林教育長
また、広川町語り部サークル代表の坂井竹男(さかい・たけお)さんは、「人類愛に生きた行動の人、濱口梧陵を学び、自分の生活に活かしてください」と話しました。

挨拶する坂井さん
開講式には、受講生11人のうち、9人が出席し、来年1月に行われる発表会までのスケジュールなどについて説明を受けていました。
今回、初めて受講する男子児童は、「梧陵さんがやりたかったことを勉強したい」と話し、2年目となる女子児童は、「梧陵さんの足跡をもっと詳しく知りたい」と話していました。

開校にあたって全員で記念撮影
「GORYO・KATARIBE・ジュニア」の講座は、来年1月まで12回にわたって開かれ、濱口梧陵の生涯や功績などに加えて広川町の歴史なども学ぶことになっていて、最終回には、ます。