海南市に本社を置くガーデニング大手・タカショーの高岡伸夫(たかおか・のぶお)社長が理事長を務める一般社団法人日本ガーデンセラピー協会主催の第1回専門セミナーが、きのう(11/16)午後、東京都新宿区のカンファレンスセンターで開かれました。

セミナーの様子
この協会は、高齢化の進展で認知症患者が全国で400万人を超え、生活習慣病患者も増える中、ガーデニングの効能などを研究し、高齢者が庭造りを通して、豊かな生活を実現できるよう、広く啓発・普及しようと、高岡社長らが中心となって今年4月に設立されました。
きのう行われた専門セミナーには、およそ100人が参加し、理事長としてあいさつに立った高岡社長は、「心身ともに健康で暮らすには、緑のある庭の環境を整える必要がある」と強調した上で、「認知症の患者であっても、ガーデンセラピーで救えるかもしれない」と話し、協会の意義をアピールしました。

セミナーの冒頭、挨拶するタカショーの高岡社長
続いて行われた講演では、千葉大学大学院園芸研究科の岩崎寛(いわさき・ゆたか)准教授が「住宅や庭における植物の癒す役割」と題して講演し、鑑賞する庭から関わる庭に変えていくため、五感を使ったハーブのある暮らしを提案しました。
また「住まいの健康に役立つ緑の活用方法とその効果」と題して講演した京都市大学総合研究所の飯島健太郎(いいじま・けんたろう)教授は、都市緑化の植物による高齢者へのストレス緩和や癒し効果などについて話をしました。
このあと、岩崎准教授と飯島教授、それに高岡社長も加わって「健康寿命を延ばす住宅と住まい方」をテーマにパネルディカッションが行われました。