敬老の日を前に、和歌山市西田井の高齢者介護施設で、きょう(15日)、総合消防訓練が行われ、消防と施設職員のおよそ40人が参加し、通報、救助、消火の流れを確認しました。
訓練は、和歌山市の西田井の介護付有料老人ホームきらら誠佑(せいゆう)で行われ、午後2時から、1階の厨房から出火したという想定で始まり、施設の職員が119番通報するとともに、職員の自衛消防隊が消火器などで初期消火を行ない、入所者を外へ誘導しました。

出火元で初期消火を行う自衛消防隊
通報で駆けつけた消防は、逃げ遅れて3階と屋上にいた人を、はしご車で救出し、建物に一斉放水しました。

逃げ遅れた人をはしご車で救助
和歌山市消防局の馬場 克章(ばば かつあき)指令統括監は講評で、「消火設備が整っていても、 いざという時に、使えなければ意味がありません。入所者を守るのは職員の行動にかかっています。皆さんが慌てることなく、確実に動けるように、日々の訓練を大切にしてください。」と訓練の意義を強調しました。

訓練後に講評を行う馬場指令総括監
また、きらら誠佑の友渕 佳明(ともぶち よしあき)院長は、「さまざまな健康状態の人が暮らしているので、あらゆることを想定し、対応しなくてはなりません。このような大がかりな訓練は初めてでしたが、 初期消火から消防への引き継ぎまで一つひとつを確認できたので、マニュアルを見直し、さらなる職員の意識向上を図っていきたいです」と話していました。

訓練について話す友渕院長
なお、この訓練は、高齢者が入所する施設の防火安全対策の強化を図ろうと和歌山市消防局が5年前から毎年実施しているもので、9月15日から9月21日にかけての高齢者等防火推進週間に行っています。