食料品量販店の「スーパーウジタ」を運営し、去年（２０１５年）５月、和歌山地方裁判所に民事再生法の適用を申請して経営再建中だった和歌山市の宇治田(うじた)株式会社が、今月（４月）４日付けで、裁判所から破産法に基づく財産の保全管理命令を受けていたことが、民間の信用調査期間の調べでわかりました。
帝国データバンク和歌山支店によりますと、宇治田は１９６３年１０月に設立され、和歌山市や大阪府で「スーパーウジタ」を展開し、輸入食材や高級食材を扱うブランドイメージを確立して、最盛期の１９９１年９月期には、年間およそ７２億円を売り上げました。
その後は、景気の低迷や、競合する大型商業施設などの台頭で売上げが減少し、去年５月には負債総額が１５億２千万円となり、裁判所に民事再生法適用を申請し、和歌山市古屋(こや)の本店を除く４つの店舗を閉鎖して、経営の立て直しを図っていました。
ところが、去年６月に本店で火災が発生し、火災保険金が支払われましたが、債権者の金融機関に差し押さえられたことなどで資金繰りが更に悪化し、今月４日付けで裁判所から破産法に基づく財産の保全管理命令を受け、経営再建を断念し、破産手続きに向けた準備に入りました。