将来、高い確率での発生が予想される南海トラフ巨大地震など、大規模災害時に忘れられがちな人権意識について、災害ボランティアとともに考える講座が、7月に御坊市と那智勝浦町で開催されます。これは、和歌山県と公益財団法人・和歌山県人権啓発センターが主催して開く市民講座です。

講師に、防災や減災の啓発に取り組む女性グループ「わかやまウィメンズワッチタワー」の代表で、東日本大震災や熊本地震などの被災地に出向き、災害ボランティアとして活動し、防災士の資格を持つ市場美佐子(いちば・みさこ)さんを迎え、避難所などプライバシーの保護が難しく、ストレスのたまりやすい環境のなかで、人権侵害が起こってしまう事例を紹介した上で、参加者と市場さんがディスカッションをしながら考える内容です。
主催者は「県民の防災意識は高まっている一方で、過去の災害では様々な人権侵害が起こっている。講座を通じて、平時から考えるきっかけになれば」と参加を呼びかけています。
講座は、御坊市で7月5日・土曜日の午後2時から薗の御坊市民文化会館で、那智勝浦町で7月12日・土曜日の午後2時から天満の那智勝浦町体育文化会館で、それぞれ開かれます。
参加対象は県内在住か在勤、通学の人で、いずれも参加費は無料ですが、事前の申し込みが必要で、定員は先着順でそれぞれ30人、6月20日・金曜日が締め切りです。
申込先や問い合わせは、県・人権啓発センターまで、電話番号は073(435)5420番です。 メールやQRコードでの申し込みも可能です。