さまざまな分野で卓越した技能を持つ人が全国一を競う第57回技能五輪全国大会の電工部門で、和歌山県代表としては、40年ぶりに金賞に輝いた21歳の男性がきょう(12/2)、和歌山市役所の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長を表敬訪問しました。
技能五輪全国大会は、国内の成年技能者のレベルアップを図るとともに技能を尊重する国民の機運を高めようと毎年開かれているもので、今回が57回目でした。
今年は、先月(11月)15日から18日にかけて愛知県で開催され、42の職種のうち、46人が出場した電工部門で、和歌山市にある株式会社きんでん和歌山支店の志々目竜誠(ししめ・りゅうせい)さん21歳が最高の賞となる金賞を受賞しました。
和歌山県の代表が電工部門で金賞を受賞するのは、第18回大会以来、40年ぶりで、他の分野を含めても、金賞の受賞は7年ぶり12人目です。
志々目さんは、きょう午前、会社の上司らとともに賞状と金メダルを持参して和歌山市役所の市長室を訪れ、尾花市長に金賞受賞を報告しました。この中で、志々目さんらは、競技のルールとして、室内の照明やコンセントの配管や配線など、事前に公表されていない作業内容を含めておよそ5時間かけて行ったことを説明しました。
訪問を受けた尾花市長は、「40年ぶりの受賞とは、すばらしいですね」と切り出し、「今回の受賞は、和歌山市としてもうれしいし、誇りです」と金賞受賞をたたえました。
技能五輪全国大会の電工部門のルールでは、出場できるのが22歳までとなっているため、おととし入社した志々目さんにとって、今回が2度目にして最後の挑戦でした。
去年は入賞できなかった志々目さんは、訪問のあと、「自分が目標にしてきた金賞がとれてうれしいですが、これはサポートしてくれた周りの人達のおかげです。今後は、電気工事の現場で技術者として経験を積み、管理者になりたいです」と話し、「良い先輩に恵まれて来たので、後輩などとの人間関係を大切にしたい。その上で、誰からも認められ、災害現場でも必要とされる技術者になりたい」と抱負を語りました。
志々目さんに同行した、きんでん和歌山支店の吉川正永(よしかわ・まさなが)支店長は、「今後の業務にいかしてもらいたい」と期待を込めて話していました。