日本で初めてとなる民間のロケット発射場の起工式がきょう(16日)、串本町で行われました。
このロケット発射場は、キャノン電子や清水建設などが設立した宇宙事業会社「スペースワン」が建設するもので、発射台の名称は、紀伊半島が宇宙輸送サービスの鍵となるよう紀伊半島の「紀伊」と鍵の「キー」をかけて「スペースポート紀伊」と名付けられています。
起工式は、スペースワンの太田信一郎(おおた・しんいちろう)社長や仁坂吉伸知事、二階俊博自民党幹事長、前経団連会長の御手洗冨士夫(みたらい・ふじお)キャノン会長らが出席して串本町田原(たわら)の工事現場で行われました。
およそ15ヘクタールの敷地にはロケットの発射台や組み立て棟などが整備される方針で、2020年代の半ばには高さ18メートルほどのロケットの打ち上げが年間20回計画されています。建設投資や完成後の観光客の増加に伴い、和歌山県は10年間でおよそ670億円の経済効果を見込んでいます。
この後、串本町のホテルで開かれた祝賀会で挨拶に立った太田社長は、「再来年夏までに工事を完了させ、計画どおり2021年度中に第一号ロケットを発射したい」と述べました。