民医連・和歌山県民主医療機関連合会が県内で行った国民健康保険に関するアンケート結果がまとまり、国民保険料を「高い」と回答した人が76%に、保険料を「滞納したことがある」回答した人が91%に達したことがわかりました。
アンケートは、ことし(2019年)3月、民医連に加盟する和歌山市と岩出市の病院と診療所6カ所に来院した国民健康保険の加入者124人と、県・商工団体連合会に加入する会員32人に無記名方式で行われました。
回答者の内訳は、60歳代と70歳代が全体の8割、無職がおよそ5割、自営業者が3割などとなっているほか、単身世帯が4割、2人世帯が3割などとなっています。また、世帯の年収が200万円未満と答えたのは全体の4割、300万円未満が3割となっています。
国民保険料について「高い」と回答したのは76%にあたる101人いました。
また、保険料を滞納したことが有るかという質問には「ある」と答えたのは全体の9割の120人、「現在も滞納中」と答えた人が3人、「差し押さえを受けた」と答えた人も1人いました。
このほか、国民保険料や医療費を節約するために食費や遊興費を節約していると答えた人が複数回答でそれぞれ5割を占め、保険料に関する要望については、複数回答で「保険料の減額」が7割、「自己負担の軽減」が5割となりました。
民医連によりますと、調査は東京や山口、富山など全国各地でも行われていて、ほぼ同じ傾向になったということで「国が国保の予算削減を行うことで、特に低所得者層に厳しい状況をもたらしていて、憲法第25条が定める『健康で文化的な最低限度の生活を営む国民の権利』をおびやかす事態になっていないか。調査結果を広く国民に知ってもらうとともに、保険料負担軽減をはじめ、滞納者に対する保険証の取り上げや差し押さえをやめるよう強く訴えかけたい」と主張しています。